実践経営情報
2025.12.15
平均給与478万円、過去最高を更新 令和6年分民間給与実態統計調査
国税庁はこのほど、令和6年分民間給与実態統計調査の結果を公表した。これによると、民間の給与所得者数は6,077万人で、前年より9万人(0.2%)増加した。給与の総額は241兆4,388億円と、8兆5,316億円(3.7%)増えた一方で、源泉徴収された所得税額は11兆1,834億円と前年より8,227億円(6.9%)減少した。
1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円で、前年から3.9%増加し、4年連続の上昇。伸び率としては平成3年分調査の5.0%増以来の高さで、過去最高を更新。男女別では、男性が587万円(3.2%増)、女性が333万円(5.5%増)。正社員は545万円(2.8%増)、非正社員は206万円(2.2%増)となった。平均賞与は75万円で2年ぶりの増加、前年より4.5%伸びている。
また、納税者数は3,753万人で、1年を通じて勤務した給与所得者全体の73.1%を占めた。前年より13.3ポイント低下しており、所得税を納めている給与所得者の割合が減少していることが分かる。
業種別にみると、平均給与が最も高かったのは電気・ガス・熱供給・水道業で832万円(7.4%増)。次いで金融・保険業の702万円(7.7%増)、情報通信業の660万円(1.6%増)が続いた。宿泊業・飲食サービス業は279万円と依然低水準だが、前年比5.8%増と伸びが目立った。賞与の伸び率では農林水産・鉱業が21.8%増、電気・ガス業が24.8%増と大幅な伸びを示した。
2025.12.01
経営者の学び直し 企業成長と人材育成に直結
東京商工会議所はこのほど、中小企業経営者を対象とした「学び直しに関するアンケート調査」の結果を公表した。
これによると、学び直しに現在取り組んでいる経営者は50%に達し、さらに2~3年以内に取り組む意向を含めると7割を超えた。動機としては、既存事業の知識補完や新分野への挑戦が多く、外部からの要請よりも主体的な問題意識が中心だった。学び直しの手段は、書籍やウェブを利用した情報収集が最も多く、勉強会やサークル活動が続いた。公的講座や通信教育は利用が少なく、時間確保の難しさが背景にあるとみられる。
効果については、6割が「経営を俯瞰して将来像を描けるようになった」と回答。そのほかにも、生産性向上やモチベーション改善、従業員育成制度の充実など幅広い成果が挙げられている。また、特に学び直しを実践する企業では、新規事業に積極的で利益も増加傾向にある割合が高く、経営基盤の強化に直結していることが浮き彫りに。
さらに、経営者が学び直しに取り組む企業は、従業員への学習機会提供にも前向きであることも判明。経営者の姿勢が人材育成への投資につながり、組織全体の学びの風土を生み出しているようだ。一方で、取り組む経営者・未実施の経営者いずれも「時間不足」を最大の課題として挙げ、費用や必要知識の不明確さも障壁となっている。
2025.11.17
企業のおよそ9割がIT投資を予定 人事管理やAIへの投資意向が拡大
帝国データバンクはこのほど「IT投資に関する企業アンケート」の結果を公表した。これによると、2025年内または2026年にIT投資を実施すると回答した企業は88.8%に達し、約9割を占めた。規模別では大企業が98.5%と突出しており、中小企業は87.4%、小規模企業は83.0%。規模間の投資意欲に差がみられた。
投資の具体的な目的としては、「ハードウェアの更新」が69.3%で最も多く、次いで「ソフトウェアの更新」(52.6%)が続いた。さらに「業務効率化・省人化」(29.5%)や「サイバーセキュリティ対策の強化」(28.3%)も上位に挙がっており、Windows10サポート終了を契機にした更新需要が浮き彫りとなった。
これまでに導入したシステムのうち、最も役立っているものとしては「会計ソフト」が39.8%で突出しており、次いで「顧客管理システム(CRM)」(9.9%)や「生産管理システム」(8.8%)などが挙げられている。ただ、業界ごとに特徴がみられ、たとえば建設業では「施工管理システム」、製造業では「生産管理システム」、小売業では「CRM」が高い割合を占めた。
今後導入したいシステムは「人事管理システム(HRM)」が9.3%で最も多く、次いで「CRM」(9.1%)、「生産管理システム」(8.4%)が続いた。「その他」の中ではAI関連システムや基幹システム統合に関する回答が目立ち、戦略的なDX投資への関心が高まりつつあることが示された。
2025.11.03
在職中の学びを支援する新制度 教育訓練休暇給付金が10月1日開始
10月1日より教育訓練休暇給付金制度がスタートする。これは、労働者が自発的に教育訓練に専念するため無給の休暇を取得した際、生活を支える給付制度。従来から離職者に対する基本手当などの支援はあったが、在職中に学びのために休暇を取る仕組みは整っていなかった。制度創設により、雇用保険の被保険者であれば一定の要件を満たすことで基本手当に相当する額を受給できる。
具体的には、被保険者期間が5年以上あることが前提で、支給日数は90日、120日、150日のいずれか。支給額は離職時に受け取る基本手当と同水準で、生活費を確保しながら安心して学習に取り組める点が特徴だ。対象となる教育訓練は、大学や専門学校、厚生労働省が指定する講座を含み、職業に直結する内容に限定される。また、休暇の取得は労働協約や就業規則に基づき、事業主の承認を得る必要がある。手続きはハローワークを通じて行われ、原則として30日ごとに受講状況の認定を受ける。さらに、分割取得も可能だが、一つの訓練は30日以上の期間が求められる。
なお、制度利用によって休暇開始前の被保険者期間が基本手当の受給資格から除外される点には注意が必要だが、倒産や解雇といったやむを得ない理由による離職の場合は特例が設けられている。今回の制度は、働きながらリスキリングやキャリアチェンジを目指す人々にとって大きな後押しとなるものであり、企業にとっても人材の能力開発を促進する契機となることが期待されている。
2025.9.29
最低賃金が過去最大の引上げ 政府は中小企業支援を拡充
令和7年度の最低賃金改定について、全国の地方最低賃金審議会での答申が出そろい、全国加重平均は過去最大となる66円引上げの1,121円となった。引上げ率は、中央最低賃金審議会が8月に示した目安の6.0%を上回る6.3%で、中小企業にとって人件費負担の増加は避けられない状況。こうした動きを受け、政府は「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」に基づき支援策を強化する。
業務改善助成金は、対象範囲が広がり、地域別最低賃金の改定日前に賃金を引き上げる場合も助成対象となる。助成率は賃金水準に応じて3/4または4/5で、上限は30万~600万円。また、経済産業省のものづくり補助金については、生産性向上に役立つ設備投資を行った場合の補助率が2/3に引き上げられ、上限は最大4,000万円。IT導入補助金も補助率が2/3に拡充され、上限は450万円となる。さらに、省力化投資を後押しする中小企業省力化投資補助金は、上限が750万円から1億円に引き上げられ、補助率も最大2/3に拡大された。
あわせて「優先採択」の仕組みも導入されている。改定後の最低賃金未満で働く従業員を一定数雇用している事業者や、中央最低賃金審議会が示した目安以上の賃上げを実施する事業者は、各補助金の審査で加点され、採択が優先される。 政府は価格転嫁や取引適正化の徹底とあわせて、生産性向上を後押しする資金支援を強化し、中小企業の経営を幅広く支えていく考えだ。
2025.9.01
下請法改正、令和8年1月施行へ 価格転嫁と公正取引の実現を目指す
下請代金支払遅延等防止法および下請中小企業振興法の改正法が成立し、令和8年1月1日に施行される。
改正の背景には、労務費や原材料費、エネルギーコストの急激な上昇を、中小企業が十分に価格転嫁できない状況が続いてきたことがある。政府は今回の改正を通じて、発注者と受注者が対等な立場で協議を行い、サプライチェーン全体で公正な価格決定を行える環境を整備する狙いだ。
改正の柱は大きく三点。第一に、協議を経ずに一方的に代金を決める行為を禁止し、必要な説明や情報提供を義務づけることで、価格据え置き的な慣行を是正する。第二に、手形払いが全面的に禁止され、現金化が困難な支払手段も認められなくなる。これにより中小企業の資金繰りリスクが大幅に軽減される見通しだ。第三に、製造や販売に不可欠な運送の委託が新たに規制対象に加わり、物流コスト増への対応が制度面からも支えられる。
また、従業員数の基準が見直され、300人規模(役務委託は100人)までの事業者が保護対象となるなど、適用範囲も拡大する。さらに、法体系の用語も整理され、「下請事業者」は「中小受託事業者」、「親事業者」は「委託事業者」と改められ、法律名も変更される。こうした一連の改正は、構造的な価格転嫁を定着させ、中小企業が持続的に成長できる環境を築くための重要な一歩と位置づけられている。
2025.8.04
中小製造業の設備投資 2024年度は前年比8.4%増に回復
日本政策金融公庫はこのほど、中小製造業設備資動向調査の結果(2024年度実績)を公表した。 同調査によれば、2024年度の国内設備投資額は前年比8.4%増の3兆421億円となり、2023年度の減少傾向から一転して増加に転じた。
業種別に見ると、2024年度は17業種中12業種で投資が増加し、とりわけ木材・木製品(45.0%増)や繊維製品(41.3%増)、業務用機械(42.6%増)などの伸びが顕著であった。
投資の内容別では、「土地」への投資が前年比21.7%増と最も高い伸びを示し、「建物・構築物」は19.5%増、「機械・装置」も3.0%増と堅調であった。一方で、「船舶・車両・備品等」は2.5%の減少となった。
投資の目的では、「更新、維持・補修」が37.2%と最大を占め、次いで「能力拡充」(25.1%)、「新製品・新規事業・研究開発」(16.8%)が続いた。「省力化・合理化」も13.3%と一定の存在感を示しており、人手不足や生産効率向上への対応が意識されていることがうかがえる。
総じて、2024年度の中小製造業における設備投資は、前年の停滞からの回復傾向を示しており、とくに特定業種においては積極的な投資姿勢が見られた。一方で、投資の多くが「更新」や「維持」に向けられており、慎重な姿勢も同時に継続されている。
2025.7.28
飲食店の倒産、上半期で過去最多 2025年、通年では900件超も視野
帝国データバンクはこのほど「飲食店の倒産動向」の調査結果を公表した。これによると、2025年上半期(1〜6月)における飲食店の倒産件数は458件となり、前年同期(435件)を上回って3年連続の増加となった。年上半期としては過去最多で、現在のペースが続けば、通年で初めて900件台に到達する可能性もある。
飲食業界では、コロナ禍からの回復が道半ばにあるなか、食材費や人件費、光熱費といった運営コストの高騰が重くのしかかっており、とりわけ中小・零細規模の店舗を中心に収益の確保が困難となっている。
今回の調査では、特定業態における倒産の増減も明らかになっている。例えば、最も倒産件数が多かったのは「酒場・ビヤホール」(105件)で、前年同期比で6.3%減少している。一方で「中華・東洋料理店」は88件(前年同期比 +12.8%)と増加し、なかでも「日本料理店」の倒産件数は46件と、前年同期の30件から53.3%増という急増ぶりを示した。こうした業態では、団体客の減少や接待需要の低下に加え、若年層の取り込みを狙ったメニュー改定が既存顧客とのギャップを生むなど、経営の舵取りが一層難しくなっている。
また、「物価高」が直接の倒産要因として判明したケースは50件にのぼり、飲食店全体の約1割を占めている。これは前年までと比べても顕著に高く、今後さらにこの比率が高まる可能性も指摘されている。
2025.7.07
M&Aアドバイザーの信頼性向上へ 中小企業庁が資格制度創設を検討
中小企業庁がM&Aに関する資格制度の創設を検討している。同庁が公表した資料「中小M&A市場の改革に向けた方向性について」によると、この資格制度は、M&Aアドバイザー個人の知識・スキルを向上させ、質の高いアドバイザーを可視化することを目的としている。現状、M&A市場には未熟な支援機関も多く、知識・能力に乏しいアドバイザーが交渉や手続きのミスを招き、結果としてM&Aが不成立となったり、成約後にトラブルが生じたりするケースが少なくない。こうした問題を解消するため、同庁は2025年4月に「スキルマップ」を公表し、M&Aアドバイザーに求められる知識・スキルや倫理・行動規範を体系的に整理した。
このスキルマップを踏まえ、具体的には中小M&Aアドバイザー試験(仮称)の創設を民間ベースで進める方向で検討が進んでいる。試験範囲はM&Aスキームや進め方、財務・税務、企業価値評価、デューデリジェンス、契約に関する法務、行動規範・倫理など幅広く、M&Aの実務を担う上で必須となる知識を問う内容が想定されている。試験形式は選択式・短答式で50問程度、M&A支援に必要な知識を確認するものとなる見込みだ。
資格保有者には、倫理規程の遵守や定期的な講習の受講が義務付けられ、違反があれば資格の取消や氏名公表といった厳格な措置も検討されている。また、資格取得者はデータベース上で氏名が公表され、依頼者が信頼できるアドバイザーを選びやすくなる仕組みも整備される予定だ。
2025.6.23
骨太方針2025 中小企業支援に総力戦 賃上げと生産性向上を後押し
政府は2025年6月6日、「経済財政運営と改革の基本方針2025」(骨太方針)の原案を公開した。今回の方針は、「賃上げを起点とした成長型経済の実現」を掲げ、日本経済がデフレに逆戻りせず成長軌道に乗ることを目指すものだ。中でも注目されるのは、中小企業支援策の強化。足元の中小企業の経営環境は、原材料費や人件費の上昇、円安によるコスト増、価格転嫁の難しさなどで依然として苦しい状況が続く。こうした実態を踏まえ、今回の骨太方針では「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」を柱に、中小企業の賃上げを支える経営支援策が打ち出された。
まず価格転嫁の徹底として、官公需での低入札価格調査制度や最低制限価格制度の導入拡が進められる。中小受託取引適正化法の施行や、労務費の適切な価格転嫁ガイドラインの普及も予定されており、取引の適正化に向けた法整備と現場への浸透が進められる。さらに、生産性向上に向けては省力化投資促進プランの下、デジタルツール導入や伴走型支援を通じ、今後5年間で官民あわせて60兆円規模の生産性向上投資を目指す。事業承継・M&Aの推進も重視されており、後継者難が深刻な地域企業への支援体制強化とともに、事業承継税制のあり方見直しも検討される。
政府は最低賃金の引き上げ(全国平均1,500円)に向けて政策総動員で臨む構えだが、それには価格転嫁と生産性向上の両輪が不可欠とし、本方針はその土台づくりを狙った内容となっている。
2025.6.16
防衛特別法人税が新設 基準法人税額ゼロでも申告必要
国税庁が公表した令和6年分の確定申告状況によると、所得税等の申告人員は2,339万人で、前年から0.6%増加した。このうち、納税額がある人は517万人で22.6%減少したが、申告所得金額は3.2%増の約51兆1,600億円、納税額も8.6%増の約4兆3,990億円と、金額面では大きな伸びを示した。特に株式等の譲渡所得は、申告人員が2.3%増の118万人、有所得者の所得金額は42.7%増の8兆854億円と、活況な株式市場を反映した形となった。土地の譲渡所得も申告人員が58万人と4.3%増加し、こちらも6.8%の所得金額増を記録している。
一方、個人事業者の消費税申告件数は、インボイス制度の導入2年目ということもあり212万件と前年比7.5%増。申告納税額は16.8%増の8,004億円に達した。贈与税の申告人員は7.0%減の47万人で、申告納税者は11.4%減の33万人。納税額は10.9%増の3,935億円と増加している。特に相続時精算課税の利用者が59.2%増の8万人となり、課税方法の選択が多様化している様子がうかがえる。
デジタル申告の普及も顕著で、e-Taxの利用者は1,732万人と7.9%増加し、全体の74.0%を占めた。特に、自宅からのe-Tax利用は35.2%にあたる824万人にのぼり、そのうち約半数の408万人がスマートフォンを活用して申告を行っている。また、マイナポータル連携を活用した「書かない確定申告」の利用者は前年比62.4%増の310万人と急増し、申告作業の簡便化が進んでいる。
2025.6.09
価格交渉を拒めない時代へ 下請法・振興法が大幅改正
「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」が成立した。本改正は、サプライチェーン全体で適正な価格転嫁を定着させ、中小企業が持続的に賃上げを実現できる環境を整備するために行われたもの。
本改正では、価格決定の際に協議を行わず一方的に決定する行為を新たに禁止対象とした。これにより、中小受託事業者が正当な価格転嫁を主張できる法的基盤が整備される。また、手形払いや一部の電子記録債権等、実質的に代金回収が遅れる支払手段が禁止され、現金受領の早期化が図られる。さらに、発荷主から運送事業者への物品運送委託も新たに規制対象に追加され、物流分野における不公正な取引慣行にも対応する。
加えて、従来は資本金を基準としていた適用範囲に、従業員数による基準も導入され、実態として規模が大きいにも関わらず規制を免れていた企業にも網がかけられるようになった。執行体制の強化としては、公正取引委員会や中小企業庁に加えて、各事業所管省庁の主務大臣にも指導・助言権限が付与され、報復措置の申告先にも追加されることで、中小企業の申告環境が整備された。また、用語の見直しにより、「下請」や「親事業者」といった上下関係を示す語が、「中小受託事業者」「委託事業者」へと変更され、取引の対等性を意識した法体系となった。これらの改正は、令和8年1月1日に全面施行され、一部の規定は公布日から施行される。
2025.5.19
企業数・営業収入・法人税が過去最高 国税庁 令和5年度会社標本調査
国税庁はこのほど、令和5年度分の会社標本調査結果を公表した。これによると、国内の全法人数は295万6,717社で、前年度から4万7,000社増加(+1.6%)。これは平成24年度以降、11年連続の増加で過去最多。利益を計上した法人は115万3,514社(+1.9%)で3年連続の増加、こちらも過去最多を記録。一方で欠損法人も180万3,203社(+1.5%)と4年連続で増加しており、欠損法人の割合は61.0%と、依然として高水準にある。
企業の売上に相当する営業収入金額は、1,760兆1,788億円(+2.2%)と3年連続で増加し、過去最高を記録。企業のもうけを示す所得金額も91兆7,696億円(+14.7%)と4年連続で増加し、こちらも過去最高だった。業種別では、「機械工業」や「小売業」「建設業」などが所得金額の増加額で上位に並び、特に「食料品製造業」は前年比+30.1%と高い伸びを示した。これらの動向を反映して、法人税額も大幅に増加した。令和5年度の法人税額は16兆3,976億円となり、前年度比で2兆1,533億円増(+15.1%)と大きく伸長。これは企業の増益基調を背景とした納税額の拡大を表している。また、所得税額控除や外国税額控除などの各種控除にも変化が見られ、外国税額控除は前年比+47.0%と顕著な増加を示した。
企業数・収益・納税額のいずれも高水準に達し企業活動が活発であったことがうかがえる一方、欠損法人の多さが依然として課題であり、日本経済の底力と二極化の側面が浮き彫りとなった。
2025.5.12
2025年版中小企業白書が公表 金利上昇の影響を試算したコラムが話題
中小企業庁はこのほど、2025年度版の中小企業白書が4月25日を取りまとめ、4月25日に公表した。その中で、政策金利の上昇が中小企業の企業収益にどのような影響を及ぼすかを分析しており、注目を集めている。
白書では、政策金利が段階的に2%まで引き上げられた場合と、据え置かれた場合の2通りのシナリオを比較し、中小企業の経常利益への影響を試算した。結果、金利上昇ケースでは、2024年度から2027年度の4年間で中小企業の経常利益は累計約4.1%増加すると推計されている。売上高の拡大による限界利益の増加が主な押し上げ要因となり、限界利益の寄与度は+10.1ポイント。一方、賃金上昇に伴う人件費負担は−5.3ポイントの押し下げ要因となり、支払利息増加による影響も−0.5ポイント程度生じると見込まれている。
企業規模別では、大企業の経常利益増加率が約4.4%、中規模企業が約4.0%、小規模企業が約3.7%と推計され、企業規模にかかわらず増益効果が期待できる結果となった。ただし、これはあくまで「平均値」であり、個別企業では価格転嫁の遅れや資金繰り悪化により、マイナス影響が強く出る場合もあるとされる。特に借入依存度の高い業種や、為替変動による輸入コスト上昇の影響を受けやすい業種は注意が必要だ。
中小企業庁は、こうした分析を踏まえ、中小企業に対して「外部環境の変化を好機と捉え、積極的に行動を変えること」を呼びかけている。
2025.4.14
外国人旅行者向け免税制度 リファンド方式の運用ルールが明確化
令和7年度税制改正大綱で示された外国人旅行者向け免税制度の見直しに対応するため、4月1日付で消費税基本通達の一部改正が行われた。今回の改正は、現行制度の不適正な利用を防止し、将来的な「リファンド方式」の導入を視野に入れた運用ルールの明確化を目的としている。
特に注目されるのは、免税物品を購入した訪日外国人が、日本国内でその物品を他人に譲渡したり、所持させた場合には、消費税を即時に徴収するというルールが通達上明文化された点である(改正通達8-1-6、8-1-7)。この場合、譲渡した外国人だけでなく、譲り受けた者や媒介者にも連帯納付義務が生じ、税務署はそのいずれからも徴収できることが明示された。納税義務の発生日は、譲渡または所持させた日とされる。
また、制度全体としては、将来的な「リファンド方式」への移行も見据えた内容が整理されている。リファンド方式とは、外国人旅行者が商品購入時に一旦消費税を支払い、出国時に税関の確認を受けた後に、その消費税相当額が還付される仕組みだ。この方式により、実際に輸出された物品のみに免税が適用され、制度の透明性と実効性が向上することが期待されている。
さらに、今回の通達改正では、出国時に免税物品を所持していない場合には「輸出しないもの」と原則的にみなされる一方、EMSや輸出許可書などによって輸出が確認できる場合には、例外的に免税が認められるルールも併せて整備された。
2025.4.07
国税庁 匿名データの外部提供を開始 納税者の収入や税額の情報も
近年、行政運営において、客観的なデータや実証的な根拠に基づいて政策を立案・評価する「EBPM(Evidence-Based Policy Making)」の重要性が高まっており、国税庁においても、税制や財政政策をより実態に即したものとするため、保有する税務データの活用について検討を重ねてきた。こうした背景のもと、国税庁は令和7年4月より、個人や法人を特定できないよう匿名加工を施した「匿名データ」の外部提供を開始する。
データの提供対象は、大学や公的研究機関に所属する常勤の研究者に限定されており、利用にあたっては一定の要件と国税庁による審査を経る必要がある。
提供される匿名データは、確定申告書(第1表・第3表)をベースにした情報で、社会保険料控除や扶養控除、医療費控除といった所得控除項目、営業・給与・年金などの収入情報、そして算出税額や住宅取得控除、復興特別所得税といった税額情報などが含まれる。また、納税者の属性情報として年齢(5歳階級)、住所(都市圏か否か)、業種(12分類)なども提供されるが、いずれも統計的に再識別されないよう加工されている。
匿名データはCD-Rによる貸出形式で提供され、外部ネットワークから遮断された国内の施錠可能な場所での利用が義務付けられている。また、研究成果を公表する際には、国税庁による事前審査を受ける必要があり、個票レベルで個体が識別できるような分析や記述は禁止されている。
2025.3.17
内閣府調査 今後3年間の設備投資 企業の75.8%が増加を計画
内閣府はこのほど、「令和6年度 企業行動に関するアンケート調査結果(概要)」を公表した。本調査は、企業の設備投資、雇用者数の動向などについて把握し、日本経済の動向を分析することを目的としている。本調査によると、「今後3年間(令和7~9年度)」に設備投資を増やすと回答した企業の割合は 75.8% で、前年度の75.9% からほぼ横ばいとなった。業種別に見ると、製造業は74.3%(前年78.8%)で若干の減少が見られた一方、非製造業は76.9%(前年73.7%)となり、非製造業において設備投資の意欲がやや高まっていることが分かった。特に設備投資の増加が目立つ業種としては、「鉄鋼」「精密機器」「倉庫・運輸関連業」「小売業」などが挙げられる。一方で、「製造業全体」の割合が前年より低下しており、国内の製造業の設備投資意欲がやや落ち着いている可能性を示している。
また、雇用者数の動向について「今後3年間(令和7~9年度)」に雇用者数を増やすと回答した企業の割合は75.2%で、前年度調査の75.8%からやや減少した。業種別に見ると、製造業では71.0%(前年73.8%)、非製造業では78.3%(前年77.4%)となり、特に製造業では雇用拡大の意向が弱まっている。増加が見込まれる業種としては、「非鉄金属」「化学」「サービス業」「不動産業」などが挙げられる。人手不足が課題となっているサービス業界や、成長が期待される不動産業では、今後も積極的な雇用拡大が続くと見られる。
2025.3.3
中企庁が「100億宣言」の取組をスタート 成長加速化補助金の基本要件に
中小企業庁と独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)は、売上高100億円という高い目標を目指し、それに向けて挑戦を行う企業・経営者を応援するプロジェクトの第一弾として、「100億宣言」という取り組みを新たにスタートさせた。
「100億宣言」とは、中小企業が「売上高100億円」という野心的な目標を目指し、実現に向けた取組を行っていくことを宣言するもの。「企業の強いコミットメントと具体的な実現可能性を明らかにすることで、中小企業の加速的な成長に向けた機運の醸成を図る」ことを目的としている。
宣言には、①企業概要(足下の売上高、従業員数等)、②売上高100億円実現の目標と課題(売上高成長目標、期間、プロセス等)、③売上高100億円実現に向けた具体的措置(生産体制増強、海外展開、M&A等)、④実施体制、⑤経営者のコミットメント(経営者自らのメッセージ)の5項目を盛り込む必要があり、これを「100億企業実行事務局」のホームページから提出すると、事務局による確認後、同ホームページに掲載されるという流れだ。申請受付は5月に開始される。
なお、この「100億宣言」は、売上高100億円を目指す中小企業の設備投資を支援する「中小企業成長加速化補助金」の基本要件となっている。同補助金は、令和6年度補正予算で新たに創設された補助金で、補助上限額5億円(補助率1/2)という大型の補助金。第1回の公募要領は3月中に公表される予定だ。
2025.2.24
中小企業の57.7%で正社員が不足出 運送業、建設業では人手不足感が顕著に
日本政策金融公庫はこのほど「中小企業の雇用・賃金に関する調査」結果を公表した。これによると、2024年12月時点で正社員が「不足」と回答した企業の割合は57.7%で、前年の調査より1.1%低下したことが分かった。業種別では、運送業(除水運)が75.5%でトップ。物流の2024年問題が社会的にも大きくクローズアップされたが、意外にも前年の数字(80.4%)を大きく下回った。以後、建設業(73.7%)、宿泊・飲食サービス業(71.8%)と続く。
一方で非正規社員の過不足感をみると、「不足」と回答した企業の割合は33.4%だった。業種別では、宿泊・飲食サービス業(64.2%)がトップで、運送業(除水運、47.4%)、小売業(46.2%)と続いている。次に、前年12月に比べて正社員が加した企業の割合を見ると、「増加」と回答した企業の割合は23.6%だった。「変わらない」は51.8%、「減少」は24.7%。業種別に見ると、「増加」の割合が高かったのは情報通信業(33.6%)、宿泊・飲食サービス業(29.7%)、運送業(除水運、28.3%)など。
また、正社員を増加させた理由については、「将来の人手不足への備え」が56.9%で最も多く、「受注・販売が増加」が38.5%、「受注・販売が増加見込み」が35.5%だった。一方、正社員が減少した理由は「転職者の補充人員を募集したが採用できず」が54.9%。中小企業の採用環境は依然として厳しい状況にあることが顕著に表れている。
2025.2.17
令和7年度税制改正法案が国会提出 所得税の基礎控除引き上げなどが目玉
令和7年度税制改正法案(所得税法等の一部を改正する法律案)が2月4日に閣議決定され、国会に提出された。
今回の税制改正法案には、物価上昇局面における税負担の調整及び就業調整への対応として、所得税の基礎控除の額を最大48万円から最大58万円に10万円引上げることや、 給与所得控除の最低保障額を55万円から65万円に10万円引上げることなどが盛り込まれており、これらは令和7年分の所得税から適用される予定だ。
法人課税では、成長意欲の高い中小企業の設備投資を促進し地域経済に好循環を生み出すため、中小企業経営強化税制の対象資産に建物が追加される(売上高100億円超を目指す中小企業が対象)。また、防衛力強化に係る財源確保のための税制措置として、令和8年4月1日以後に開始する事業年度について、法人税額から500万円を控除した額を課税標準とする税率4%の新たな付加税が創設される。
消費課税では、外国人旅行者向け免税制度について、不正排除等の観点から、販売時に消費税を徴収し、事後的に消費税相当額を返金するリファンド方式に見直すことなどが盛り込まれている。
施行日は令和7年4月1日の予定で、政府が公表した「法律案の概要」では、改正を通じて『「賃上げと投資が牽引する成長型経済」への移行を実現し、経済社会の構造変化等に対応する』としている
2025.2.10
国外財産は6兆4,897億円で過去最高 国外財産調書の提出件数は13,243件
国外財産調書とは、その年の12月31日時点で個人が所有する国外財産の合計額が 5,000万円を超える場合、翌年6月30日までに国外財産の種類、価額等を記載して税務署長に提出する法定調書。「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」、いわゆる「国外送金法」において、国が「納税義務者の外国為替その他の対外取引並びに財産及び債務」などを把握する手段の一つとして提出が義務付けられている。
国税庁はこのほど、令和5年分(令和5年12月31日時点)の国外財産調書の提出状況を公表した。これによると、国外財産調書の総提出件数は13,243件で、総財産額6兆4,897億円。いずれも前年(12,494件、5兆7,222億円)を上回っており、平成26年に制度が創設されて以降、過去最高を記録。株価の上昇や円安の影響によるものと見られている。
財産の内訳は、有価証券が4兆905億円(構成費63.0%)と圧倒的に多く、以下は預貯金8,479億円(同13.1%)、建物5,064億円(同7.8%)、貸付金1,835億円(同2.8%)、土地1,620億円(同2.5%)と続いている。
国税庁は「国外財産調書の適正な提出を確保することを通じて国外財産に係る課税の適正化に一層努めていく」としている。
2025.2.03
事業承継税制の役員就任要件 「3年」から「贈与の直前」へ改正
非上場株式等に係る贈与税の納税猶予(事業承継税制)を活用するには、後継者が、自社株式を贈与する日まで3年以上に渡って会社の役員である必要がある(いわゆる役員就任要件)。
ところが、自社株式の贈与にかかる贈与税が100%納税猶予される、いわゆる「特例版事業承継税制」の適用期限は2027年12月31日とされていることから、現行制度下では、2024年12月31日までに後継者が役員に就任していなければ同税制を適用することができない。適用期限が2年以上も先であるにもかかわらず、これから事業承継に取り組む企業では適用を受けられないということだ。この制度は「中小企業の事業承継を促す」ことを目的として創設されたが、このままでは制度本来の目的を果たすことができないため、令和7年度税制改正ではこの役員就任要件が大きく緩和されることになった。具体的には、後継者が「贈与の日まで引き続き3年以上役員等であること」とされている要件が、「贈与の直前において役員等であること」に見直される。
今回の改正により多くの企業が同税制を活用することが期待されるが、その適用を受けるには、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた旨を記載した「特例承継計画」を作成し、2026年3月31日までに、会社の主たる事務所が所在する都道府県まで提出する必要がある。こちらは間もなく提出期限の1年前を迎えるため、事業承継を考えている企業は早めに動き出す必要がある。
2025.1.27
外国人旅行者向け消費税免税制度 出国時に返金する「リファンド方式」へ
外国人旅行者が、いわゆる免税店で土産品等を購入した場合に、その消費税が免除される「外国人旅行者向け消費税免税制度」。この制度は、土産品等を国外へ持ち帰ることは、実質的に輸出と同じであることから設けられている制度だ。
近年、訪日外国人の増加に伴い、この免税制度を不正利用するケースが相次いでいる。金地金や高額なブランドバックなどを免税で購入し、それを国内で「税込価格」で販売すると、消費税相当分がそのまま利益になってしまうためだ。このように免税店で購入した商品を国外に持ち出さない場合、通常は税関で消費税が徴収されることがルールとされている。ところが、会計検査院は令和5年度決算報告の中で、令和4年度に合計9名、総額34億円の消費税が税関で徴収されていなかったことを指摘しており、不正利用を防止するための制度改正が急がれていた。そこで今回の改正では、商品販売時に消費税を免税とするのではなく、出国時に持ち出しが確認された場合にのみ消費税を返金する「リファンド方式」へと見直されることとされた。本改正に伴って、免税購入対象者は、購入した免税対象物品について、出国時にパスポートを提示して税関長の確認を受けることとされ、確認を受けた免税対象物品は必ず国外に持ち出すことなどが義務付けられる。
不正防止に大きく貢献することが期待される一方、旺盛なインバウンド需要に水を差す形にならないか懸念される。
2025.1.20
法人税率の中小特例が見直し 年間所得10億円超は「税率17%」に
令和7年度税制改正では、「中小企業に対する法人税の軽減税率」が大きく見直されることになった。
現在、資本金1億円以下の中小企業の法人税率は、年800万円以下の所得⾦額について本則19%とされており、令和7年3⽉31⽇までの時限的な措置として、さらに15%に軽減されている(中小企業に対する法人税の軽減税率=租税特別措置)。今回の改正では、この租税特別措置部分の対象から「所得金額が年10億円を超える事業年度」が除外される。つまり、所得金額が年10億円を超える事業年度については、今後、年800万円以下の所得⾦額について、15%ではなく17%の税率で法人税が課されることになる。
わが国では、世界的な法人税率の引下げ競争が展開される中、2010年代に、設備投資や雇用・賃上げの促進、立地競争力の強化を図るため、法人税率が23.2%まで引き下げられた。しかし政府は「法人税率が設備投資や賃金に与える影響は限定的」「わが国の法人税改革が国内投資の増加に効果的でなかった」と明言するなど、法人税改革が失敗に終わったことを認めており、法人税については本格的な“上げトレンド”に入っている。実際、今回の税制改正大綱にも「法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、メリハリのある法人税体系を構築していく」と記載されているため、今後の動向には注視が必要だ。
2025.1.13
令和7年度税制改正大綱が公表 基礎控除は「10万円引き上げ」
自民・公明両党は12月20日、令和7年度の税制改正大綱を取りまとめ、同日午後に閣議決定された。
今回の目玉は、直前まで“大揉め”となった「103万円の壁」の解消について。所得税の基礎控除額が10万円引き上げられるほか、給与所得控除の最低保障額が、現行の55万円から65万円まで引き上げられる。また、新たな控除の仕組みとして「特定親族特別控除(仮称)」が導入される。これは、19歳から22歳までの大学生年代の子の合計所得金額が85万円(給与収入150万円に相当)までは、親が特定扶養控除と同額(63万円)の所得控除を受けられ、合計所得金額が85万円を超えた場合でも、親が受けられる控除の額が段階的に逓減するというもの。特に飲食業、小売業、サービス業などでは、パートやアルバイトの人手不足が深刻化していることから、大学生アルバイトによる収入調整を抑制することが狙いだ。
基礎控除が全ての納税者に対して恩恵がある一方、給与所得控除の「10万円引き上げ」は、給与収入が1,625,000円未満の人にしか適用されない。つまり、一般的なサラリーマンには適用されず、実質的には基礎控除が10万円増えただけ。「物価高騰に苦しむ国民の手取りを増やす」と盛り上がったものの、政府・与党の抵抗もあり、減税という意味では少し物足りない改正となった。ただし、自民党、公明党、国民民主党による三党協議が引き続き行われる予定であり、最終的にどのような制度になるか注視しておく必要がある。
2025.1.6
暗号資産取引に対する課税 分離課税の“対象入り”は暗礁に!?
暗号資産の譲渡による所得は、現行制度では原則として雑所得に該当し、他の金融商品が20%の申告分離課税の対象となる一方、暗号資産取引は申告分離課税の対象から除外されている。こうした課税方法について、暗号資産交換業者等の業界団体である日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)や日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)では、以前より「20%の申告分離課税の対象とすること」「損失については翌年以降3年間、暗号資産に係る所得金額から繰越控除ができること」などを要望してきた(暗号資産デリバティブ取引も含む)。
こうした業界団体による活発な動きを受けて、令和6年度税制改正では、発行者以外の第三者が継続保有する暗号資産について、一定の要件の下、期末時価評価課税の対象外とする見直しが行われたばかり。こうした流れもあり、いよいよ本丸である「申告分離課税の対象入りが実現するか」と話題になっていたが、石破総理は12月3日に行われた代表質問の中で「投資家保護規制が整備されている株式や投資信託のように暗号資産への投資を国が推奨することが妥当なのか、申告分離課税を適用することに国民の理解が得られるのか、などの課題があり、丁寧な検討が必要である」と答弁し、慎重な姿勢を示している。
令和7年度税制改正で申告分離課税の対象となる道はほぼ途絶えたと言える状況だが、引き続き動向を見守りたい。
